屋久島は島の約21%が世界自然遺産として登録されている、自然豊かな島です。
中でも縄文杉や『もののけ姫』のモデルとされる白谷雲水峡などの観光スポットが人気の島です。
しかしそれらを見るためには、山道を自分の足で歩いて行く必要があります。
この記事では、初めて屋久島で縄文杉に行きたいと思っている方の以下のような疑問を、私の体験談を交えながらまるっと解決いたします。
トレッキングとは
トレッキングとは徒歩で移動をするという意味を持つ「Trek(トレック)」が語源となっており、山を歩くアクティビティのこと。
ベストシーズンはいつ?
屋久島の年間平均気温は20℃前後で、トレッキングは年間を通して行くことができます。
春と秋が過ごしやすい時期でベストシーズンとなりますが、どの季節も屋久島の美しい自然を望むことができます。
春(3〜5月)
3〜4月は山岳部もまだまだ寒い日が続きますので、登山用具は寒さ対策を行う必要があります。
5月はウミガメの産卵期となり、ウミガメ観覧会が永田いなか浜で行われます。
5月下旬頃からは、マリンスポーツも行うことができるようになります。
夏(6〜8月)
6月は梅雨の時期となり、「虹の島」とも言われる屋久島では美しい虹が各所で見られるそう。
7月からは本格的な夏となり、登山はもちろん海や川でのアクティビティも楽しむことができます。
8月から10月頃までは台風シーズンとなるので、注意が必要。
秋(9月〜11月)
この季節は比較的降水量が少なく、台風を除けば登山には最適な季節といえます。
山々を美しい紅葉が彩り、屋久島の自然を感じることができます。
冬(12月〜2月)
冬は沿岸部では8℃前後となりますが、山間部では積雪が見られます。
道路が凍結し山岳部への道路が通行止めとなることもあるので、天候や道路情報などを収集して登山計画を立てなくてはいけません。
登山初心者でも大丈夫?
縄文杉への登山ルートは、往復所要時間が約8〜10時間(約22km)あります。
普段あまり運動しない人にはかなりきつく感じられ、リタイアしてしまう人もいるほど。
整備されていない山道や沢を渡ることもありますので、十分な登山装備と体力をつけて望むことが重要になります。
事務職+インドア+30代後半の私でもなんとか行けたので、若い人はおそらく辿り着けると思います。
しかし20代くらいの男性の方が、脚の痛みが辛そうにしていた場面に遭遇。
痛み止めをガイドさんにもらって、なんとか無事ゴールに辿り着いていました。
体力の過信は絶対しないこと!
体力があったとしても、長距離を歩くことで脚への負担は相当なものになります。
特に下りは、膝への負担が激しいので注意して歩くようにしましょう(トレッキングポール必須)。
もちろん、登山している方の中には50〜60代の方もたくさんいらっしゃいますよ!
トレッキングツアーにガイドは必要?
縄文杉に行くには、地元のガイドさんに案内してもらうのが一般的です。
白谷雲水峡はガイドさんなしでも行く人が多いですが、道が分かりにくいのでガイドさんがいる方が安心です。
トレッキングツアーを実施している会社はたくさんあり、ツアーの内容もさまざまです。
登山用品をレンタルできるものや、ホテル送迎を手配してくれるものなど、自分に合ったツアーを選ぶことができます。
初心者の方や体力に自信がない方は、専属ガイドさんが案内してくれるツアーを選ぶといいですよ。
ペースを合わせて歩いてくれるので、他の参加者のペースを乱す心配もなく、安心して参加することができます。
トレッキングツアーを予約する方法
ガイドさん付きのトレッキングツアーを予約する方法は、主に以下の3つになります。
それぞれどのようなものなのか、おすすめと一緒に説明します。
1.パッケージツアー
もともとトレッキングツアーが組み込まれているツアーを選ぶ方法です。
行き帰りの飛行機から、ホテルまでのお迎えなど全て日程に組み込まれているので安心。
2.オプショナルツアー
体験予約サイトから、トレッキングツアーのみを予約する方法です。
好きな日程に、スケジュールを組み込むことができます。
3.現地ガイド
屋久島の現地ガイドから直接予約する方法です。
直接プランや人数などを交渉することができるのがメリット。
私の場合は体験予約サイトから予約したら、こだまさんでした。
トレッキングコース
屋久島には、さまざまな山や登山ルートが存在します。
ここでは人気の「縄文杉コース」と、「白谷雲水峡コース」の2種類をご紹介します。
縄文杉コース
縄文杉を目指すコースは、基本的には荒川登山口から早朝出発します。
距離 | 約22km |
所要時間 | 往復約8〜10時間 |
標高 | 約1,300m |
標高差 | 登山口600mからスタートし、約700m登山 |
オプショナルツアー料金 | 10,000円前後〜 |
約8kmのほぼ平坦なトロッコ道を進んだあと、ようやく本格的な登山開始となります。
途中、中から見上げるとハートに見える「ウィルソン株」や樹齢約3000年の「大王杉」などの見所もあります。
道中はずっと屋久島の自然を感じながら、片道約5~6時間の道のりを歩くと縄文杉にようやく出会うことができます。
頑張って自分の足で歩いた人だけが感じることのできる、神秘のパワーと感動をぜひ体験してください。
荒川登山口へは、基本的には車かバスで向かうことになります。
白谷雲水峡コース
白谷雲水峡コースでは白谷雲水峡入口を出発し、苔むす森などのさまざまなスポットを巡ります。
弥生杉・奉行杉・太鼓岩など、見たいものによってコースと所要時間が変わってきます。
距離 | 約6km |
所要時間 | 往復約4時間(太鼓岩コースの場合) |
標高 | 800〜1,200m |
標高差 | 雲水峡入口600mからスタートし、約400m登山 |
オプショナルツアー料金 | 7,000円前後〜 |
縄文杉コースよりも距離が短く、比較的楽に登ることができます。
中でも必ず訪れて欲しいのは、太鼓岩。
天気が良ければ、屋久島の山々を一望する絶景を眺めることができます。
白谷雲水峡入口へは、車またはバス(屋久島交通・まつばんだ交通)で向かいます。
山岳部のトイレ
屋久島の世界自然遺産地域には、トイレがいくつか設置されています。
トイレは水洗ではなくバイオトイレで、土が循環する仕組みの地球にやさしいトイレです。
ありがたいことに、トイレットペーパーも完備されています。
トイレの数は限られているため、繁忙期は並ぶこともあるそう。
基本的にはバイオトイレで事足りますが、いざという時は携帯トイレブースを利用することもあります。
携帯トイレは100円均一などで売っているものを持って行ってもいいですが、ガイドさんがいる場合は持ってきてくれていると思いますので、心配しなくても大丈夫です。
トレッキングに必要なもの
ここからはトレッキングに挑むにあたって、必要な3つのポイントについてまとめています。
1.事前準備
事前に準備すべきことは、体力作り。
普段から歩くことを心がけ、階段を登るように心がけましょう。
2.持ち物
レンタルを用いる場合は必要なものは基本的な装備は揃っていますが、常備薬など必要なものはきちんと自分で準備してトレッキングに挑みましょう。
屋久島は雨が多く天気が変わりやすい地域なので、天気予報に関わらず雨具は持って行くほうがベター。
あれもこれもと不安に思って、たくさんの荷物を持っていくと疲れてしまいます。
日焼け止めは塗ってから出かける、スマホの充電は満タンにしてバッテリーは置いていく、など本当に必要なものだけを持って行くようにしましょう。
ちなみに自然の湧き水を飲むこともできますよ!!
3.服装
縄文杉への道のりは険しい山道のため、本格的な登山ウェアを身につけます。
また季節によって装備が異なるので、気温も必ず確認して出かけましょう。
山道は木陰になっているところが多いのですが、夏ならばサングラスがあってもいいかもしれません。
ちなみに私は、膝サポーターをつけていきました!
まとめ
定番の屋久島のトレッキングツアーについて、詳しくお届けしました。
少しでも参考になり、楽しい旅のサポートができていたらうれしいです!
余談ですが、屋久島は星空が最高に美しいので、天気がよければ夜空を見上げてみてほしいです。
それでは、気をつけて旅行を楽しんできてくださいね。
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