デザインや資料を作る際に使う色を決めるのは、意外と難しいですよね。
バランスの良い配色の基本は「変化」と「統一」による色の調和です。
今回は、理論的にも良いとされる定番の配色について学んでいきます。
こちらの記事を読む前に「色の持つイメージ」について抑えておくと、より理解が深まります。
以下の記事をまだ読んでいない方は、先にご覧になってから読み進めるのがおすすめです!
色の変化による配色
色相やトーンが異なる色を組み合わせることで、変化を出し色をまとめます。
変化のある配色は、メリハリやインパクトを見る人に与えます。
ダイアード配色
色相環の向かい合う反対の色(補色)を組み合わせた配色です。
色相が大きく異なるため、人目を惹きつける配色になります。
彩度の高い補色同士は「ハレーション」を起こしてしまうこともあるので注意が必要です。
アナロガス配色
色相環の隣り合う色3つを組み合わせた配色です。
類似色は自然と色が調和されるので、まとまりのある配色になります。
グラデーションを作るときにも使えます。
トライアド配色
色相環を正三角形で3等分した位置にある3つの色を選んだ配色です。
はっきりとした印象を与えつつ、安定感のある配色ができます。
「三原色」は「トライアド配色」になります。
スプリット・コンプリメンタリー配色
基準となる色と、その補色の両隣の2色を組み合わた配色です。
「ダイアード配色」ほどコントラストが強くならず、調和がとれた印象になります。
テトラード配色(正方形)
色相環を正方形に4等分した位置にある4つの色を選んだ配色です。
補色が2通りあるので、力強くにぎやかな配色になります。
テトラード配色(長方形)
色相環を長方形の位置にある4つの色を選んだ配色です。
正方形の「テトラード配色」同様にぎやかな印象ですが、少し落ち着いた印象になります。
ペンタード配色
色相環を正五角形に5等分した位置にある5つの色を選んだ配色です。
色数が多いので、とてもにぎやかな印象になります。
「トライアド配色(3色)+黒+白」の組み合わせを、ペンタード配色とすることもあります。
ヘクサード配色
色相環を六角形に6等分した位置にある6つの色を選んだ配色です。
まんべんなく色相を含むので、変化に富んだイメージを与えます。
「テトラード配色(4色)+黒+白」の組み合わせを、ヘクサード配色とすることもあります。
ビコロール配色
コントラストのある2色を組み合わせた配色で、「バイカラー」とも呼ばれます。
補色や黒・白を取り入れた、色の差が大きい2色を組み合わせることで目立ちやすい配色となります。
国旗や注意を促す看板などに使われます。
トリコロール配色
コントラストのある3色を組み合わせた配色です。
「ビコロール配色」と同様に、人を惹きつける配色になります。
国旗に使われていることが多く、その国のイメージカラーとなっています。
色の統一による配色
色相やトーンが似ている色を組み合わせることで、統一感を出し色をまとめます。
統一感のある配色は、安心感を見る人に与えます。
ドミナントカラー配色
似た色相で統一して、トーンで変化をつけた配色です。
同じような色味を選ぶだけなので、作りやすい配色といえます。
選ぶ色によっては、少し短調なイメージになってしまう場合があります。
ドミナントトーン配色
似たトーンで統一して、色相で変化をつけた配色です。
トーンの持つ印象を活かしながら、落ち着いた配色ができます。
トーンオントーン配色
似た色相で統一して、明度差を大きくした配色です。
色相を統一しているので、「ドミナントカラー配色」の仲間になります。
色相が持つイメージを強くしつつ、穏やかな印象を与えます。
トーンイントーン配色
似たトーンで統一して、明度差を小さくした配色です。
トーンを統一しているので、「ドミナントトーン配色」の仲間になります。
トーンが持つ印象を活かしながら、統一感のある配色になります。
トーナル配色
中間色を組み合わせた配色です。
中間色とは、「ソフトトーン」「ダルトーン」「ライトグレイッシュ」「グレイッシュ」の4つの灰色がかったトーンのことです。
控えめで落ち着いた、和を感じさせる配色になります。
色相に変化を持たせたり、色相を統一することもできます。
カマイユ配色
ほとんど同じ色に見える色を組み合わせた配色です。
色相を統一しているので、「ドミナントカラー配色」の仲間になります。
ほとんど色の違いがないので、微妙なニュアンスを表現できます。
フォカマイユ配色
「カマイユ配色」よりも、やや変化を持たせた配色です。
こちらも色相を統一しているので、「ドミナントカラー配色」の仲間になります。
「カマイユ配色」よりもはっきりとした印象になります。
あなたが作った配色デザイン、世の中の人全てに届きますか?
配色する上で知っておきたい「カラーユニバーサルデザイン」についての記事はこちらです↓
配色におすすめの本
配色に悩んだときにおすすめなのが、こちらの本。
パッと見るだけでセンスのいい配色が分かるから、欲しいイメージがすぐ見つかります。
まとめ
「配色」と一言で言ってもその組み合わせはさまざまです。
色相とトーンを上手く使うことで、調和の取れた色合いを作り出すことができます。
使用する場所や目的によって、より効果的な色を選べるようにしたいですね。
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